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阿部 悠季 氏

絵を描く筆の話と製作実習
清晨堂 阿部 悠季 氏

【講義内容】

普段何気なく使っている筆は、作家の目指す絵画表現を可能にするだけでなく、時として想像をも超えた新しい表現を生み出す力を持つ大切な道具の1つである。筆の歴史や製作工程についての講義を聞き体験する中で、もの作りについて興味関心を持つと共に、描くことへの感謝の気持ちや、道具の活用法、命・ものを大切にする心を育てる。

阿部 悠季 氏

美術科では、3年間計画として筆製作の技術と、用と美の精神を継続して学ぶ。

[1] 絵を描く筆の話

(1) 筆の歴史
(2) 清晨堂の歴史
(3) 原材料の紹介

[2] 筆の製作実習
(1) 応手…1・2年生
①糸かけ…穂首に糸を巻き付けしっかりとくくる、「尾じめ」をする。

三味線糸で上綴じをする生徒

②チャン付け…穂首の根元の断面に、松ヤニと木蝋を溶かした接着剤「チャン」を付ける。
③焼き締め…チャンを付けた穂首の面に焼きゴテを素早く当て、焼き締める。

④接着・穂丈合わせ…竹の軸に接着剤を入れ、穂首を差し込み、見本と同じ長さにする。
(2) 刷毛(一寸五分)…3年生
①接着剤を注射器に入れて毛板の毛尻に塗り、締め木で毛と刷毛板を圧着させる。
②三味線糸を針に通して刷毛板の穴に針を通し、ヤットコで糸を引っ張り縫う。

用と美を兼ね備えた筆

③爪楊枝を楔として毛板の穴に打ち込み、短く折って三味線糸を固定する。
④刷毛板の表面に鳥獣人物戯画を模写し、裏面に各々オリジナル図案を描く。
後日、漆職人の方による漆仕上げが施され完成。

 

[3] 筆の試し描き 
(1) 「鳥獣人物戯画」…1年生 
自分たちで製作した応手を使って、抑揚のある線を活かしながら鳥獣人物戯画を模写した。
さらに、線の種類に適した清晨堂製の筆を複数試し、制作した。

「命の樹」ドローイングの様子

(2) 「命の樹」…2・3年生 
5×6メートルのロール紙を目の前に命の木を全員でイメージさせ、墨の濃淡を活か
しながら一斉にドローイングした。仲間が描いた線に加筆することで、樹に生命が宿っ

たかのように形が増殖し、画面いっぱいに逞しい命の樹が表現された

 

 

【生徒の感想】

○ 筆は絵を描く基本の道具として、あって当たり前だと考えていた。しかし、筆作りの難しさや大変さ、そして製作工程に多くの時間がかかることを知り、私たちが絵を描くことができているのは、沢山の人の支えがあってこそだと実感した。

○ 教室に展示されたイタチの毛皮や机に並べられた様々な動物の毛を見たときに、生きていた動物たちの毛が筆になるということを改めて認識した。「筆を作るためだけに動物を狩ることはせず、動物のあらゆる部位の毛を余すところなく使う」とお聞きし、動物の命に感謝すべきだと考えるようになった。 

 

2018年11月12日
 

 

 
 
 
 
 
 
 

 

 

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