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平成28年6月22日(水)
美術で育つⅡ

武蔵野美術大学 大坪圭輔教授

美術科1,2,3年生を対象に、武蔵野美術大学教授の大坪圭輔先生による講演「美術で育つⅡ」が行われた。美術を学ぶ意味について考察させるとともに、美術教育や造形活動の在るべき姿について考え、理解を深めようとさせるだけではなく、生徒たち自身に“真の学びの姿”について追求させる貴重な機会となった。

【講義内容】

[1]日本の美術教育
(1) 日本美術との出会い
大坪先生が日本美術の魅力について考えるきっかけとなった、武蔵野美術大学在籍時代に参加した古美術研究旅行での、京都に神護寺にある薬師如来立像との出会いを紹介。
(2) 国定教科書『新定画帖』
1910(明治43)年から大正末期まで小学校で使用されていた教科書を紹介。当時の美術教育では、教科書に描かれている絵を、そのまま写し取る臨画教育がなされていた。  
(3) 自由画運動
教科書を開くと手本となる絵があり、当時の子供たちが真似して描いた絵が残っている。

臨画教育について異議を唱えた山本鼎は自由画教育を提唱した。山本鼎著『自由画教育』のなかに記されている「子供にはお手本を備えて教えてらなければ画は描けまい、と思うならば、大間違いだ。吾々を囲んでいる『自然』はいつでも色と形と濃淡で彼らの眼の前に示されて居るではないか、それが子供らにとつても大人にとつても唯一のお手本なのだ。」という言葉の通り、当時の子供たちの作品には、のびのびとした線や鮮やかな色彩が使われており、どれも魅力的な作品ばかりだった。

[2]自然
(1) 山本鼎が唱える自然
 山本鼎が自然という言葉で指し示すものは、山川や草木、海などの自然な風景のことだけではなく、色や形や濃淡があるもの全てである。著書『自由画教育』のなかでは、「美術より美」「模造するより創造」「夢想より感銘」「過去より現在」という言葉が使われている。
(2) 9つの素材
 MOMA(ニューヨーク近代美術館)のミュージアムショップで販売されている教材の実物。アルミニュウム、アクリル、シリコン、黄鉄鉱、EVA樹脂、花崗岩、コルク、ベークライト、カエデで作られた同じ大きさの立方体を、中身が見えない袋に入れて、触感だけで素材を当てるゲームをおこなった。
(3) 自然物と人工物
 上記の9つの素材を自然物と人工物で区別していく。自然物として挙げられるものは、アルミニュウム、花崗岩、コルク、カエデ。自然物と人工物の中間に、アルミ、黄鉄鉱。人工物は、EVA樹脂、アクリル、シリコン、ベークライトがあげられた。しかし、立方体に成形している点も人工として捉えると、自然物は花崗岩だけとなってしまう。

『知識や経験だけではなく、人格を形成する要素となり得ること。』
山本鼎の「自分が直感で感じたものが尊い。そこから種々の仕事が生まれているものでなければならない。」という言葉を引用し、職人に教科書がないということなどを例に挙げ、授業で学んだことを普段の生活に結びつけ、自ら進んで学ぶことこそ真の学びになっていくというメッセージを頂いた。

 

【生徒の感想】

○  「自分が直接感じたものが尊い」という言葉が、1番心に残りました。“誰か”を通してではなく、自分が実際に見ている世界や美しいと感じる心など自分自身の感性や感動を、自分の手で表現していく大切さを学びました。

○  考える視点をたくさん創ることが大切なのだと思いました。美術に関係ないと思ったことでも、出会うことに意味があり、新たに自分自身のなかの考える視点が生まれるのだと感じました。それを美に繋げて考えてみることで、美の考えが深くなると思います。自分なりの答えでいいから、とにかく進んで物事に挑戦することが必要だと思いました。

○  ただ知識を吸収するのではなく、学んだことから自分で考え、自分から行動していくことが大切なんだと思いました。これから、より美術と真剣に向き合い、自分が実際に感じた気持ちを大切にしながら、学び、体験して、自分を成長させたいと思います。

 

2016年11月30日
 
 

 

 
 
 
 
 
 
   
 

 

 

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